春の星座案内
Canes Venatici〜りょうけん座〜


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撮影日時:2020年2月23日 27:06から27:36にかけての5分露出7コマをコンポジット
光学系:AFズームニッコール24-85mm (f=50mm, 絞りF3.5開放)
アイダスLPS-P2-FF光害カット+ケンコーPROソフトン[A]フィルタ使用
タカハシEM-200赤道儀にて自動ガイド
デジタルカメラ:キヤノンEOS Kiss X5 (クリアフィルタ改造)
撮影地:山梨県北杜市大泉町

カメラ設定:記録フォーマット…14bit CCD-RAW→16bit TIFF(5184×3456)変換
感度…ISO800相当




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撮影メモ: 北斗七星の柄のすぐ南側の領域に広がる目立たない星座で,もともとはこのあたりはおおぐま座の領域になっていて,ヘベリウスが17世紀に分離させて作った新しい星座です。
この星座はα星コル・カロリとβ星の2つの星だけからなるささやかなものですが,星座絵では2匹の猟犬がすぐ東側のうしかいの持つひもにつながれている姿が描かれています。 とはいってもりょうけん座は新興星座なので,神話上はうしかい座とは何の関連もありません。
白色の2等星コル・カロリは,「チャールズ王の心臓」という意味です。これは,チャールズ2世が1660年にロンドン城に戻り,イギリス王朝が復活したことを記念して,あのハレー彗星で有名なエドモント・ハレーが命名したものです。 星座絵をよく見ると,下の猟犬の背中のところに小さな王冠をかぶったハート型の心臓が描かれていることがわかります。
りょうけん座には数々の銀河が散らばっていますが,それらの銀河を望遠鏡の視野に入れるときの基準星として,コル・カロリはよく使われます。



名所案内

M3 ・・・コル・カロリとアークツルスの中間にある大型の球状星団,距離4万5000光年
子持ち星雲M51 ・・・北斗七星の柄の先に見られる,明るい親子銀河,距離2500万光年
ひまわり銀河M63 ・・・コル・カロリとM51の中間にある中型の渦巻銀河,距離2380万光年
M94 ・・・コル・カロリとβ星の真ん中,やや北寄りにある中型の楕円銀河,距離1400万光年
M106, NGC4217周辺 ・・・β星と北斗七星の1つ,おおぐま座γ星の中間に位置する明るく見やすい銀河,距離2100万光年
NGC4111 ・・・おおぐま座との境界に位置する小型のエッジオン銀河
NGC4145, NGC4151(サウロンの目) ・・・最西端に位置する,30分の間隔で南北に並んだ2つの渦巻銀河
NGC4214 ・・・南西の隅に位置する不規則銀河,距離1300万光年
NGC4244 ・・・りょうけん座西部に位置する,淡いながら大型のエッジオン銀河
NGC4395 ・・・りょうけん,かみのけとの境界付近に位置する,淡く大型の銀河
NGC4449 ・・・M94とM106の中間に位置する不規則銀河,距離980万光年
NGC4490 ・・・β星の北西に位置する,すれ違っている2つのユニークな形の銀河
NGC4631, NGC4656 ・・・りょうけん座の南の外れに位置する,形が歪んだ2つのエッジオン銀河,距離2200万光年
NGC5005 ・・・コル・カロリの南東3度に位置する小型の渦巻銀河
NGC5023 ・・・コル・カロリの6.4度北北東に位置する中型のエッジオン銀河
NGC5033 ・・・コル・カロリの南東4度に位置する,淡い腕を持つ中型の渦巻銀河
NGC5297 ・・・コル・カロリの北東約11度に位置する小形の渦巻銀河
NGC5371付近 ・・・りょうけん座の東の外れに浮かぶ小型の渦巻銀河
NGC5394, NGC5395 ・・・東の外れに位置する小型の近接銀河ペア
IC4182 ・・・コルカロリの2度東南東に位置する不鮮明な渦巻銀河,距離2000万光年
UGC7698 ・・・星座の南端に位置する淡い楕円形の不規則銀河




こじし座

かみのけ座


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