秋の星雲・星団めぐり
NGC7331とステファンの五つ子(ペガスス座の系外星雲)



撮影日時:2022年10月1日 24:37から25:44にかけての6分露出10コマをコンポジット
光学系:ミード25cmシュミットカセグレン,レデューサ使用 (1600mm, F6.3)
アイダスLPS-P1光害カットフィルタ使用
ミードLX200赤道儀+Lacerta M-GEN にて完全自動ガイド
デジタルカメラ:ニコンD810A
撮影地:山梨県北杜市大泉町

カメラ設定:記録フォーマット…14bit CCD-RAW→16bit TIFF(4080×4080)変換
撮像サイズ…20×20mm
感度…ISO4000相当,ホワイトバランス…太陽光



NGC7331/系外星雲,タイプSA(s)b I-II
赤経22h 37m 6.0s (2000.0)
赤緯+34°24' 59" (2000.0)
見かけサイズ10.0×3.0'
視線速度+1033km/s
等級10.3等
距離4800万光年
所属する銀河群NGC7331銀河群
他のIDUGC12113, MCG6-49-45
CGCG514-68, PGC69327
撮影メモ: ペガススの四辺形の北西側の星,β星の北西に約9度のところに,小型の系外星雲NGC7331が見られます。 典型的な渦巻銀河をやや斜めから見る格好をしていて,アンドロメダ大星雲と似たような角度です。 この写真のように長時間露出すると,迫力は欠けるものの斜めに横切る暗黒帯の存在もわかります。 20cmほどの口径があれば,明るい中心核とその周辺の淡い広がりも何とか眺めることができます。
NGC7331の南に30分ほど隔たったあたりに,有名な密集銀河群のひとつ・「ステファンの五つ子」が位置します。 1877年にステファン氏が論文で広く紹介したため,この通称がつきました。この写真でも,おぼろげながら5つの楕円形の光芒が認められます。 このように大変密集した小規模銀河群は全天に数多く確認されていて,「ヒクソン・コンパクト・グループ(Hickson Compact Group: HCG)」というカタログにまとめられています。 ステファンの五つ子はHCG92という番号で呼ばれ,メンバーにはa〜eの符号が割り当てられています。 aの銀河はこのグループと関連がなく,たまたま同じ方向に見えていることがわかっていて,bとdの銀河は今まさに衝突中と考えられています。 最近このメンバー銀河の中に,100万個もの超新星爆発が同時発生したという証拠が発見され,天文学上の話題も豊富な銀河群です。

NGC7331のスペクトル
(別ウィンドウ)
ステファンの五つ子のメンバー
HCGナンバーNGCナンバー赤経(2000.0)赤緯(2000.0)サイズ等級
HCG92aNGC732022h 36m 4.1s+33°56' 53"2.2×1.1'13.6等
HCG92bNGC7318B22h 35m 58.4s+33°57' 58"1.9×1.2'14.0等
HCG92cNGC731922h 36m 3.5s+33°58' 35"1.7×1.3'14.4等
HCG92dNGC7318A22h 35m 56.7s+33°58' 00"0.8×0.8'14.6等
HCG92eNGC731722h 35m 52.0s+33°56' 43"1.1×1.1'14.8等
ステファンの五つ子

ステファンの五つ子の拡大画像




NGC7314

NGC7385, 7386付近


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