春の星雲・星団めぐり
NGC4676(ネズミ銀河,かみのけ座)



撮影日時:2020年2月1日 26:17から27:11にかけての6分露出10コマをコンポジット
光学系:ミード25cmシュミットカセグレン,レデューサ使用 (1600mm, F6.3)
バーダープラネタリウムMoon&Skyglowフィルタ使用
ミードLX200赤道儀+Lacerta M-GEN にて完全自動ガイド
デジタルカメラ:ニコンD810A
撮影地:山梨県北杜市大泉町

カメラ設定:記録フォーマット…14bit CCD-RAW→16bit TIFF(4080×4080)変換
撮像サイズ…10×10mm
感度…ISO4000相当,ホワイトバランス…太陽光



NGC4676A/系外星雲,タイプS0 pec?
赤経12h 46m 10.6s (2000.0)
赤緯+30°44' 39" (2000.0)
見かけサイズ2.3×0.7'
視線速度+6649km/s
等級13.8等
距離3億光年
所属する銀河群N/A
その他のIDIC 819, UGC 7938
Arp 242, MCG +5-30-76
PGC 43062
NGC4676B/系外星雲,タイプSB(s)0/a pec
赤経12h 46m 10.4s (2000.0)
赤緯+30°42' 34" (2000.0)
見かけサイズ2.2×0.8'
視線速度+6549km/s
等級14.0等
距離3億光年
所属する銀河群N/A
その他のIDIC 820, UGC 7939
MCG +5-30-77, PGC 43065
IRAS 12437+3059
撮影メモ: かみのけ座とりょうけん座の境界付近に潜む大変に小規模な衝突銀河ペアで,明るさは14等級しかなく,アマチュアの望遠鏡で捉えるのはかなりの難物です。 写真の上の銀河はNGC4676A,下にはNGC4676Bという番号が与えられています。
このペアには「ネズミ銀河(The Mice)」というニックネームが付けられています。 その理由は写真でもわかる通り,銀河同士の衝突の影響を受けて,本体から大変に長い尻尾のような構造が伸びていて,ネズミの尾を連想させることによります。 NGC4676Aから北に伸びる「尾」の長さは約1.5分あり,実長は10万〜15万光年あります。 下に示したのはハッブル宇宙望遠鏡(HST)により撮影されたネズミ銀河ですが,衝突により銀河本体から伸びる構造が見事に捉えられています。 距離は約3億光年と推定されています。

HSTによるネズミ銀河 ハッブル宇宙望遠鏡によるネズミ銀河
© STScI-HST




NGC4666付近

NGC4689


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