春の星雲・星団めぐり
マルカリアンの銀河鎖(おとめ座の系外星雲群)


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撮影日時:2020年2月23日 25:47から27:13にかけての5分露出18コマをコンポジット
光学系:タカハシ16cmイプシロン (f=530mm, F3.3)
アイダスLPS-D1光害カットフィルタ使用
タカハシJP赤道儀+SBIG STV にて完全自動ガイド
デジタルカメラ:キヤノンEOS 6D (改造)
撮影地:山梨県北杜市大泉町

カメラ設定:記録フォーマット…14bit CCD-RAW→16bit TIFF(5472×3648)変換
撮像サイズ…35×24mm,感度…ISO1600相当



マルカリアンの銀河鎖の主要メンバー
銀河名赤経(2000.0)赤緯(2000.0)サイズ等級
NGC4374(M84)12h 25m 3.7s+12°53' 15"6.4×5.6'10.0等
NGC4406(M86)12h 26m 11.7s+12°56' 49"9.0×5.8'9.8等
NGC443812h 27m 45.5s+13°00' 36"8.6×3.2'10.9等
NGC443512h 27m 40.5s+13°04' 48"2.8×2.0'11.7等
NGC446112h 29m 3.0s+13°11' 08"3.5×1.4'12.1等
NGC447312h 29m 48.8s+13°25' 49"4.4×2.5'11.1等
NGC447712h 30m 2.4s+13°38' 11"3.8×3.4'11.3等
撮影メモ: 数千個もの銀河が密集したおとめ座銀河団の中心部を捉えたものです。画面の右端にはM84,M86という2つの明るい楕円銀河が並んでいます。 ここを出発点にして北東の方向に,楕円銀河や渦巻銀河がゆるやかなカーブを描いて連なっています。 この写真は小望遠鏡での撮影のため,明るいものしかわかりませんが,このカーブ上には10個以上の大小さまざまな銀河が並んでいます。 多くの銀河がばらまかれたおとめ座銀河団の中でも特徴的な並びのため,最初に気付いた天文学者の名をとって,「マルカリアンの銀河鎖(Markarian's chain)」と呼ばれます。 鎖の差し渡しは約1.5度で,カーブに沿って望遠鏡を動かしていくと,次々に銀河の光芒が視野の中に飛び込んできます。
この銀河鎖は,私たちから見て偶然きれいに並んでいるだけで,銀河同士に特別な重力的相互作用があるわけではないと考えられています。 特徴的な星を結んでいろいろな星座を作るのと同じように,これは全天でも珍しい,いわば銀河で作られた星座のようなものです。
(写真中の4桁の数字はNGCナンバーを表す)




おとめ座銀河団

M40


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