マルカリアンの銀河鎖の主要メンバー
銀河名 | 赤経(2000.0) | 赤緯(2000.0) | サイズ | 等級 |
NGC4374(M84) | 12h 25m 3.7s | +12°53' 15" | 6.4×5.6' | 10.0等 |
NGC4406(M86) | 12h 26m 11.7s | +12°56' 49" | 9.0×5.8' | 9.8等 |
NGC4438 | 12h 27m 45.5s | +13°00' 36" | 8.6×3.2' | 10.9等 |
NGC4435 | 12h 27m 40.5s | +13°04' 48" | 2.8×2.0' | 11.7等 |
NGC4461 | 12h 29m 3.0s | +13°11' 08" | 3.5×1.4' | 12.1等 |
NGC4473 | 12h 29m 48.8s | +13°25' 49" | 4.4×2.5' | 11.1等 |
NGC4477 | 12h 30m 2.4s | +13°38' 11" | 3.8×3.4' | 11.3等 |
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撮影メモ:
数千個もの銀河が密集したおとめ座銀河団の中心部を捉えたものです。画面の右端にはM84,M86という2つの明るい楕円銀河が並んでいます。
ここを出発点にして北東の方向に,楕円銀河や渦巻銀河がゆるやかなカーブを描いて連なっています。
この写真は小望遠鏡での撮影のため,明るいものしかわかりませんが,このカーブ上には10個以上の大小さまざまな銀河が並んでいます。
多くの銀河がばらまかれたおとめ座銀河団の中でも特徴的な並びのため,最初に気付いた天文学者の名をとって,「マルカリアンの銀河鎖(Markarian's chain)」と呼ばれます。
鎖の差し渡しは約1.5度で,カーブに沿って望遠鏡を動かしていくと,次々に銀河の光芒が視野の中に飛び込んできます。
この銀河鎖は,私たちから見て偶然きれいに並んでいるだけで,銀河同士に特別な重力的相互作用があるわけではないと考えられています。
特徴的な星を結んでいろいろな星座を作るのと同じように,これは全天でも珍しい,いわば銀河で作られた星座のようなものです。
(写真中の4桁の数字はNGCナンバーを表す)
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