活動領域分布の集約結果




図1 活動領域の出現緯度の変化 (蝶形図) (2007年5月〜2023年12月)




 図1は,太陽活動の第24周期*の全期間を含む,2007年5月から2023年12月に出現したすべての活動領域(黒点群)の出現緯度の経時変化を示したものです。 個々の活動領域を黄色の棒で示しており,棒の長さは各活動領域の南北方向の広がりを表します。
約11年周期の太陽活動の初期に,活動領域は緯度20度以上の高緯度領域に出現し始め,次第に低緯度領域に移っていく特徴があります。 羽を広げた蝶のように見えることから,この図は一般に蝶形図(Butterfly diagram)と呼ばれます。 2007年から2008年には第23周期の終息期に伴う低緯度の活動領域が確認できるとともに,第24周期に属する活動領域が高緯度に出現し始める様子がわかります。 2019年後半から,次の第25周期に属する高緯度群が発生し始め,2021年に入って活動が本格化しています。



画像切り替えボタン





図2 活動領域の出現経度の変化 (2007年5月〜2023年12月)

シアン... 北半球,マゼンタ... 南半球



 図2は,太陽活動の第23〜25周期*に出現したすべての活動領域(黒点群)の出現経度の経時変化を示したものです。 個々の活動領域をシアン(北半球),マゼンタ(南半球)の棒で示しており,棒の長さは各活動領域の東西方向の広がりを表します。 画像上部のボタンを押すと,北半球と南半球の活動領域,および出現した緯度範囲を切り替えることができます。
太陽の活動領域の出現経度は一見ランダムに見えるものの,活動領域がほとんど出現しない空白領域がまだら状に存在することがわかります。



切り替えボタン





図3 活動領域の出現位置の年別表示




 図3は,太陽活動の第23〜25周期*に出現したすべての活動領域(黒点群)の出現位置を太陽面の経緯度図上にプロットしたものです。 個々の活動領域を表す円の直径は,東西方向の最大広がりを表します。 画像上部のボタンにより,表示する西暦年を2007年から2023年まで切り替えることで,各周期の活動領域が高緯度領域から次第に低緯度領域に移ってゆく様子を把握できます。

* 1755年以降の約11年周期の黒点数の増減を基準とした,1755年〜1766年を第1周期とする通し番号

※出典元を明記すれば転載自由。この観測結果は個人によるものであり,公的組織・団体による信頼性の保証はありません。
Hα太陽画像集に戻る Copyright(c) 2007-2023 by Naoyuki Kurita, All rights reserved.