'98しし座流星群

 11/17深夜から11/18早朝にかけて,日本での大出現が期待されたしし座流星群は, 残念ながらピーク時刻が半日ほどずれ,大西洋地域で1時間に500個あまりの流星雨をもたらしました。 とはいえ11月18日0時から5時までの5時間あまりの間に,150個ほどのしし座流星群を数えることができました。

 特に午前4時14分ごろ出現した-6〜-7等級のしし座群火球には,10分以上にわたり永続痕が観測されました。 火球本体の撮影はできなかったものの,流星痕の経時変化の連続撮影に成功しました。




明け方の黄道光としし座群流星
黄道光としし座群流星
1998年11月18日3:55より8分露出
16mm魚眼レンズ,絞りF2.8開放
フジカラーSuper G Ace 800
タカハシEM-200赤道儀で追尾
山梨県大泉村

画面右下に出現したしし座群流星。東の地平線から淡い黄道光が立ち上がっている。


輻射点付近に現れたしし座群流星
輻射点付近の流星
1998年11月18日3:05より8分露出
16mm魚眼レンズ,絞りF2.8開放,部分拡大
フジカラーSuper G Ace 800
タカハシEM-200赤道儀で追尾
山梨県大泉村

「ししの大がま」の中に現れた流星。色が緑から赤に変化しながら流れたことがわかる。×で示した位置が,しし座流星群の輻射点。


しし座群火球に伴う永続痕の経時変化
永続痕の変化
1998年11月18日4:14より約10分間にわたり連続撮影
50mm標準レンズ,絞りF1.4開放
コニカカラー GX3200
固定撮影
山梨県大泉村

@火球出現5秒後から20秒露出
A火球出現30秒後から20秒露出
B火球出現90秒後から30秒露出
C火球出現160秒後から30秒露出
D火球出現250秒後から40秒露出
E火球出現340秒後から60秒露出
  (時刻情報は,±5秒程度の誤差を含む。)

 11月18日4:14ごろ,うみへび座に出現した-6〜-7等級のしし座群火球に伴う永続痕の変化。 高空大気の流れにより,流星痕物質が雲のように拡散していく様子がわかる。
 各写真の中央やや右よりの明るい星はうみへび座α星(アルファルド)。

流星痕の変化のアニメーションGIF

250×155ピクセル,250KB



1999/9/11の火球に伴う流星痕


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