ホームズ彗星の変化(2007/10/27〜2008/2/1)
ホームズ彗星の連続合成写真(2007/10/27〜12/14)
ホームズ彗星の連続合成写真(2007/12/31〜)
図1 ホームズ彗星の視直径の変化(単位:分)
白…ダスト成分の視直径,
黄…イオン成分の視直径
図2 ホームズ彗星の実直径の変化(単位:100万km)
白…ダスト成分の実直径,
黄…イオン成分の実直径
図3 ホームズ彗星のコマの膨張速度の変化(単位:km/h)
ホームズ彗星の撮影画像から,肉眼でも確認できる白いダスト成分からなるコマの視直径と,肉眼では見えない緑色のイオン成分のコマの視直径を求め,それらの時間変化をグラフ化したものです。 彗星の地心距離からそれらの実長を計算した結果を図2に示しています。
視直径の変化を外挿すると10/24にゼロとなりますが,これは彗星がアウトバーストを起こした時点とほぼ一致することがわかります。 視直径と実直径はともに時間に対してほぼ直線的に変化し,その変化率は1日あたり約1.35分(=9万5000km)と求まります。彗星核を基準とした膨張速度は,時速約2000kmに相当します。
11/8に淡いイオンテイルが彗星から引き剥がされる様子が観測されました。それ以降,コマを覆うイオン成分がほとんど認められなくなりました。
(2007/11/19追記)
11/16以降,コマの視直径の変化が直線から外れ,膨張が減速し始めていることを示しています。 コマが拡散し,最外殻部が見えなくなったことによる見かけ上の効果である可能性もありますが,確証を得るにはさらに変化を追跡する必要があります。
(2008/2/3追記)
2008年に入って彗星は淡くなっていますが,実直径の変化率はバースト直後からやや小さくなり,1日あたり約7万7000km程度で直線的に膨張を続けているようです。
(ここでの撮影時刻はグリニッジ標準時:UTで表記しています。9時間を足すと日本時間になります)
2007/12/1のタットル彗星
2008/4/28のホームズ彗星
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