M82のスペクトル



撮影日時:2011年12月24日 23:04から23:14にかけての10分露出2コマをコンポジット
光学系:ミード25cmシュミットカセグレン (2500mm, F10.0)
+SBIG DSS7分光器 (スリット幅0.05mm)
ミードLX200赤道儀+Pictor 201 XTにて完全自動ガイド
冷却CCDカメラ:SBIG ST-402ME (冷却温度-25℃)
撮影地:山梨県北杜市大泉町

※上段はスペクトルの取得画像,下段は擬似カラー処理したもの



輝線S II
観測波長λm6570 Å4870 Å6732 Å
文献値λ06562.9 Å4861.3 Å6723.5 Å
z1.089×10-31.783×10-31.264×10-3
後退速度 v326.7 km/s534.6 km/s379.0 km/s
推定距離 D1521万光年2489万光年1765万光年
(平均)1765万光年

z= (λm0)/λ0
v= c*((1+z)2-1)/((1+z)2+1)
D= 3.26*v/H0 (100万光年)
  (c: 光速,H0=70 km/s/Mpc)
M82中心部のスペクトルを取得し,波長の強度分布を示したものです。
活動領域に含まれる星間ガスに由来して,プロファイルには水素原子によるHα,Hβ線の他,電離窒素,電離硫黄による輝線が明確に見られます。 右の表にはこれらの波長の赤方偏移から求めたM82までの距離を示しています。ハッブル定数H0=70 km/s/Mpcとすると, 約1760万光年と求まります。


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