M8のスペクトル



撮影日時:2013年9月28日 19:45から19:47にかけての2分露出の2コマをコンポジット
光学系:タカハシ12.5cmフローライト屈折,口径100mmに絞る (1000mm, F10.0)
+SBIG DSS7分光器 (スリット幅0.05mm)
ビクセンアトラクス赤道儀にて自動ガイド
冷却CCDカメラ:SBIG ST-402ME (冷却温度-10℃)
撮影地:山梨県北杜市大泉町

※上段はスペクトルの取得画像,下段は擬似カラー処理したもの
Hα線付近の拡大図
…測定値
…Hα,N II線のガウス分布曲線
…3線の合成強度曲線



M8のほぼ中心部のスペクトルを分光器で撮像した画像と,それから作成した波長の強度分布図です。 水素原子のHαからHε線のバルマー系列に加え,電離酸素原子によるO III線のほか,電離窒素(N II), 電離硫黄(S II),中性ヘリウム(He I)に由来する輝線などが確認できます。
右側には互いに近接するHα線と2本のN II線付近の拡大図を示します。各輝線のプロファイルがガウス分布に従うと仮定した計算結果を実線で描いていますが,測定値をよく再現することがわかります。 使用した分光器の分解能に依存する,ガウス分布の標準偏差σは8.0(Å)で,Hα線に対する6548Å,6583ÅのN II線の強度比はそれぞれ約6%,26%です。

M8における分光器のスリット位置(北が上)



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