M77のスペクトル



撮影日時:2011年11月27日 21:22, 5分露出
光学系:ミード25cmシュミットカセグレン (2500mm, F10.0)
+SBIG DSS7分光器 (スリット幅0.05mm)
ミードLX200赤道儀+Pictor 201 XTにて完全自動ガイド
冷却CCDカメラ:SBIG ST-402ME (冷却温度-25℃)
撮影地:山梨県北杜市大泉町

※上段はスペクトルの取得画像,下段は擬似カラー処理したもの



輝線O IIIO IIIS II
観測波長λm6595.0 Å4883.7 Å4983.0 Å5031.9 Å6755.6 Å
文献値λ06562.9 Å4861.3 Å4959 Å5007 Å6730 Å
赤方偏移 z4.891×10-34.608×10-34.840×10-34.973×10-33.804×10-3
後退速度 v(km/s)1.464×1031.379×1031.448×1031.488×1031.139×103
推定距離 D6817万光年6423万光年6745万光年6931万光年5304万光年
(平均)6444万光年

z= (λm0)/λ0
v= c*((1+z)2-1)/((1+z)2+1)
D= 3.26*v/H0 (100万光年)
  (c: 光速,H0=70 km/s/Mpc)
M77のスペクトルを取得し,波長の強度分布を示したものです。 セイファート銀河であるM77は星間ガスが豊富なため,散光星雲に一般的に見られる複数の輝線スペクトルをはっきり捉えることができる特徴があり,赤方偏移からその距離を推定することができます。 右の表には観測される5本の輝線の波長から求めたM77までの距離を示しています。ハッブル定数H0=70 km/s/Mpcとすると, 平均値は約6400万光年と求まります。


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