M51のスペクトル



撮影日時:2011年12月22日 27:49から27:59にかけての10分露出2コマをコンポジット
光学系:ミード25cmシュミットカセグレン (2500mm, F10.0)
+SBIG DSS7分光器 (スリット幅0.05mm)
ミードLX200赤道儀+Pictor 201 XTにて完全自動ガイド
冷却CCDカメラ:SBIG ST-402ME (冷却温度-25℃)
撮影地:山梨県北杜市大泉町

※上段はスペクトルの取得画像,下段は擬似カラー処理したもの



輝線N II
観測波長λm7569.1 Å6590.0 Å
文献値λ06562.9 Å6584 Å
赤方偏移 z8.61×10-49.11×10-4
後退速度 v258 km/s273 km/s
推定距離 D1200万光年1270万光年
(平均)1240万光年

z= (λm0)/λ0
v= c*((1+z)2-1)/((1+z)2+1)
D= 3.26*v/H0 (100万光年)
  (c: 光速,H0=70 km/s/Mpc)
M51の中心部のスペクトルを取得し,波長の強度分布を示したものです。 取得画像中,縦に伸びた輝線は地球大気,光害に由来するスペクトルです。
プロファイルにはM51に含まれる散光星雲などから放射される,水素原子のHα線,電離窒素によるN II線の2本の輝線が確認できます。 右の表にはこれら2本の輝線の観測波長から求めたM51までの距離を示しています。ハッブル定数H0=70 km/s/Mpcとすると,約1240万光年と求まります。


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