M16のスペクトル



撮影日時:2013年9月28日 20:09から20:11にかけての2分露出の2コマをコンポジット
光学系:タカハシ12.5cmフローライト屈折,口径100mmに絞る (1000mm, F10.0)
+SBIG DSS7分光器 (スリット幅0.05mm)
ビクセンアトラクス赤道儀にて自動ガイド
冷却CCDカメラ:SBIG ST-402ME (冷却温度-10℃)
撮影地:山梨県北杜市大泉町

※上段はスペクトルの取得画像,下段は擬似カラー処理したもの
Hα線付近の拡大図
…測定値
…Hα,N II線のガウス分布曲線
…2線の合成強度曲線



M16のほぼ中心部のスペクトルを分光器で撮像した画像と,それから作成した波長の強度分布図です。 星雲の輝度が低く,短波長側のS/Nが悪いですが,プロファイルには水素原子のHαとHβ線のバルマー系列,電離酸素原子によるO III線のほか,電離窒素(N II), 電離硫黄(S II),中性ヘリウム(He I)に由来する輝線が確認できます。
右側には互いに近接するHα線とN II線付近の拡大図を示します。各輝線のプロファイルがガウス分布に従うと仮定した計算結果を実線で描いています。 使用した分光器の分解能に依存する,ガウス分布の標準偏差σは8.0(Å)で,Hα線に対する6583ÅのN II線の強度比は約21%です。

M16における分光器のスリット位置(北が上)



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